SEKIRO(セキロ)感想プレイ日記 #30「源の宮(後編)」

(あらすじ)
宮の内裏に到達した。
そこには、武者に貪りつく貴族たちの姿があった。

宮の内裏


内裏の中をよく観察すると、そこには2種類の屏風があります。
1つは、水生の御屋敷のあちこちに設置されていたものと同じ絵。
桜が咲く山間から白竜が姿を見せているというものです。

そしてもう1つは、木と竜が融合したかのような不思議な絵図。
隅々まで調査したわけではありませんが、おそらく内裏にしかない屏風です。
木から竜が形作られていく過程を示した絵のようにも見ることができます。

神域


内裏をさらに奥に進んでいくと、階段と鳥居が続いています。
そして3人の武者がまるで何かを守るかのように待ちかまえている。
仙郷はもうすぐそこということか。


神域の階段を登り切ったところにあったのは小さな岩屋。
その中では巫女と思われる女性が岩に寄りかかっています。
が、残念ながらすでに息絶えているようです。
いったい何者なのかは不明ですが、透き通るほどの白色をしているのが印象的です。
彼女はいつからここでこうした岩に寄り添っているのか。
というのも、彼女の服装はほかの登場人物と比べると、時代設定が古いようにも思える。
日本の歴史で言えば、古代のあたり、ヒミコの時代を想起させます。

仙郷



「…仙郷か」

神域の岩屋で「拝んで、祈る」を選択すると仙郷へとたどり着きます。
仙峯寺の幻廊と同様に、仙郷とは現実の世界から離れた異次元の世界のようにも思えますが、月は出ているのでやっぱり現実の世界なのかな。


とりあえずは「枯れ木の塊」みたいな謎物体が鎮座するのみ。
そして、カメラは舞い落ちる1枚の桜の花びらを追いかけます。


花びらが地面に落ちると代わりに現れたのが「白木の翁」とよばれる謎生物。
よく見ると、下半身が木のようになっていて、上半身が竜です。
「木+竜」というのは、内裏の絵図で見たものと一致します。

白木の翁たち


その後、さらに白木の翁がニョキニョキ現れ、あっという間に群れに発展。
彼らはそろってゲホゲホと咳をしており、緑色の煙を吐き出します。
この緑色の煙に触れると中毒ゲージが上昇する。
1体倒すと体力ゲージを削ることができ、これをひたすら繰り返していく流れになります。
倒した翁はその後、黒色の翁となって復活してきますが、黒色の翁は倒しても体力ゲージには影響しません。


最初は1体ずつちまちまと倒していたんですが、非常に時間がかかる。
しかも終盤は黒色のやつばかりになり、白色のに近づきにくくなってしまう。
ここで思ったんですが、フロムさんがこんな退屈な事させるわけないですよね。
何か正解があるはずなのです。

実は、倒していると途中で木がニョキっと生えてくるんですね。
これに飛び移って、いずれかの翁1体に落下忍殺を決めると、そいつを振り回してその周囲の翁たちも巻き込んで一掃することができます。

ところで、「白木の扇」とはそもそも何なのか。
意味としてはそのままで、”木製の扇”ということのようです。
宮中で用いられ、通常、男性が用いるものは25橋であるそうです。
25橋というのは、使用される板の数が25枚ということ。
ちなみに、白木の扇たちは「25体」倒すと体力ゲージがちょうどゼロになります。


白木の翁たちを倒すと、黒色になった翁たちが枯れた木塊に祈り始めます。
すると、木塊に変化が生じ、落雷とともに桜の花が芽吹き始めました。

桜竜


桜の木から竜が生えてきました…その名も「桜竜」。
白木の翁も「木+竜」ですし、桜竜の「木+竜」…。
いったいどういう関係性なんでしょうかね。


桜竜はイベントボスなので、特に難しいところはありません。
帯電した木に飛び移って、ひたすら雷返しをやっていくだけ。
衝撃波はステップやジャンプで回避可能。


体力を削ってダウン状態にしたら、剣を伝って目に忍殺を決める。


桜竜の涙
ついに「竜の涙」を手に入れました。
不死斬りに付けられた「拝涙」という名はここからきているわけですね。


桜竜は古く西から流れ着き、葦名に根付いたとのこと。
竜だけならまだわかるような気もするんですが、なぜ「桜」なのかというところですよね。
そこで、桜、竜、雷、このあたりの関連を調べてみました。

桜について
桜という名称の語源については諸説あるようですが、その中で1つ気になる説がありました。
「さ」は稲の神様を意味し、「くら」は神様が降臨する御座である磐座(いわくら)を意味するというものです(巫女が寄りかかっていたのも「岩(いわ)」でした)。
つまり、「さくら」は稲の神様の降臨する場所ということになります。
実際、古代人たちは、桜の開花を見て田植えの時期を知っていたようです。
現在のように、精密な気象データや温度計があるわけではありませんので、桜の開花を指標にしていたというわけです。
また、「花見」という文化も、稲作文化と関連があるという説もあるようです。

雷について
神域や仙郷、あるいは源の宮では、あらゆる場所で「雷」が見られます。
雷もまた稲作と大きな関連があります。
そもそも「雷」という漢字は、「雨」が「田」の上に乗っています。
また、「稲妻」という言葉には「稲」を腹ませるという意味があるようです。
実際、雷は空気中の窒素固定を促進するため、これが稲にとって貴重な栄養素となり、稲の生育がよくなるのです。

七支刀について
桜竜が手にしている枝分かれのある剣は「七支刀」と呼ばれるものです。
実戦向けの武器ではなく、神事などの儀式で用いられていました。
もっとも有名なのは、かつて朝鮮半島の百済という国から日本に献上されたものです。
ここで重要なのは、朝鮮半島からやってきたという点。
諸説あるにせよ、稲作文化も朝鮮半島を経由して日本に根付いたと考えられています。
竜は「西」からやってきたとされていますが、この「西」は朝鮮半島あるいは中国大陸を指していると考えるのが自然のように思えてきます。
ちなみに、西洋の「西」とも考えることはできますが、ロバトのくだりで「南蛮」と記載されていることを考慮すると、この時代では西洋は「南」であり、合致しないように思えます。

竜について
竜の伝承もまた「西」から来たと考えられています。
日本では、竜神は「水をつかさどる神」です。
干ばつの際などには雨乞い祈願の対象ともされ、やはり稲作とも結びついていたようです。

竜胤…
ここまで考えてきて、桜竜と稲作の関連についてはある程度合理性が見いだせた気がします。
しかしながら、もう1つの文脈である「不死」や「竜胤」といったものがどうやってここに結びついてくるのかがいまいちよく分からん…。
白木の扇たちが咳をしているのは、間違いなく竜咳と相似しているわけですが、この構図に当てはめれば、桜竜は竜胤に関連した存在ということになりそうですね。
このあたりは、エンディングを迎えないと何とも言えないところでしょうかね…。

続きは次回。

次回:SEKIRO(セキロ)#31
前回:SEKIRO(セキロ)#29

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『SEKIRO(セキロ)感想プレイ日記 #30「源の宮(後編)」』へのコメント

  1. 名前:匿名 投稿日:2019/11/01(金) 23:10:06 ID:4733bad4f 返信

    扇じゃなくて翁だと思うんですけど…

    • 名前: 投稿日:2019/11/03(日) 08:31:02 ID:56367365a 返信

      ご指摘ありがとうございます!
      全然意味が違ってきちゃいますね。お恥ずかしい限りです。
      修正させていただきました。